3職員降格「違法」 阿久根市の公平委員会 処分取り消しを裁決
2月25日7時7分配信 西日本新聞
鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が昨年4月の人事異動で職員3人を降格した処分について、市公平委員会はこれを違法と判断し、処分取り消しを裁決した。裁決は23日付。3人は降格を不服とし申し立てていた。市総務課は「市長が出張中でコメントできない」としている。
裁決によると、3人は地方公務員法に基づく降格理由の説明書交付がないまま課長から課長補佐にされたり、兼務していた係長職を解かれて事実上降格された。
一方、竹原市長は公平委員会の審理で、3人は「その職に必要な適格性に欠く」などとする降格理由を主張したが、委員会は説明書交付がなかったことから違法と判断。降格理由も「見当たらない」とし「不当な降任(降格)」と断じた。
阿久根市の昨年4月の人事異動では計10人が降格された。3人を支援する自治労県本部の高橋誠書記次長は24日、記者会見し「市長が裁決に従わなければ法的対抗手段をとる」と話した。
行政処分をする際に、理由書を交付しないということはあり得ない。理由書を交付するのは、処分の理由を明らかにし、処分の根拠法令と不服申し立ての手続もあわせて告知することで、処分を受けた人の人権を守ろうとするものだ。そんな手続が違法であるのは論を待たない。
それにしても、降格処分が公平委員会でひっくり返るなんて、ほとんど前代未聞なのではないだろうか。僕も、それぞれの自治体内部の実際の状況を知っているわけではないけど、公平委員会というのは市役所内部の機関だ。そこでひっくり返ってしまうような稚拙な処分はしないのが通例だし、公平委員は市長が選任するのだから、市長の判断におもねる結果を出す場合の方が多いだろう。そんな公平委員会でも処分が取り消されたのだから、これは、結構、画期的だと思う。
処分が取り消された以上、市長は元の役職に戻さなければならないし、従前通りの給与を支払わなければならない。市長がまた払わなければ、差額を裁判で請求するしかない。いつまで、こういう無駄なことを続けるのだろうか。



